Webページ上には様々なコンテンツがあふれています。
画像やテキスト、動画やソフトウェアなど。
そのようなWeb上のコンテンツの著作権の扱いについて、クリエイティブ・コモンズ(略してCC)と呼ばれるものを耳にした人も多いのではないでしょうか。
例えば、画像投稿サイトflickrにはクリエイティブ・コモンズのライセンスの種類が全ての画像に表記されています。
今回は、よく耳にするけど、知ってるようで知らないクリエイティブ・コモンズの基本的な考え方についてまとめています。
著作権とクリエイティブ・コモンズ
画像でもテキストでも、何らかの創作活動を行った際に関係してくる権利として著作権というものがあります。
著作権の詳細についてここでは説明を省きますが、何かを創作した際に自然と発生する、著作者を守る権利が著作権である、と覚えておいてください。
著作権が誕生したのは300年前のイギリスです。
創作物の取り扱いについて300年前と現在の状況を比べると、大きな違いがあります。
それは、インターネットの存在です。
そっくりの絵画を筆と絵の具で複製するのは非常に難しいですが、ネット上の創作物は誰でも簡単に複製することができます。
画像でも文章でも、コピー、ペーストで複製完了です。
実は著作権をそのまま適用させると、ネット上の複製行為のほとんどが違法な行為に該当してしまいます。
そのため、著作物の取り扱いについて、適正なかたちで再利用できるように、著作者自らが、どういう使い方ならOKかを意思表示をしようというプロジェクト、またそのプロジェクトを促進するために結成された団体のことをクリエイティブ・コモンズと言います。
著作権をフルに適用させたのが一番保護が強い状態、まったく自由に使っていいと許可するのが一番保護が弱い状態、と考えると、クリエイティブ・コモンズは、特定の条件なら使っていいとする中くらいの保護の状態といえます。
この条件なら使っていいよの4つの条件
完全に著作権によって保護されている状態は「All rights reserved」と呼ばれます。
一方で、完全に自由に使っていい状態はパブリックドメインと呼ばれます。
クリエイティブ・コモンズはその中間で、「使っていいよ」のレベルに応じて、6つのタイプに分かれています(クリエイティブ・コモンズライセンス、CCライセンスと呼ばれます)。
6つのCCライセンスに影響するのは以下の4つの条件です。
1. 表示 Attribution
出典を明記するかどうかに関する条件です。
ちゃんと出どころ表示するなら使っていいよ、というものです。
2. 非営利 Non Commercial
商業目的かどうかに関する条件です。
ビジネスに関係せず、趣味で掲載するだけなら使っていいよ、というものです。
3. 継承 Share Alike
二次創作物作った場合も、オリジナル、原作者が定めたルールが適用されるかどうかに関する条件です。
1. の表示と組み合わさると、派生物でも原作者の情報表示したら使っていいよ、というものです。
4. 改変禁止 No Derivative Works
著作物を改変していいかどうかに関する条件です。
手を加えずオリジナルをそのまま載せるなら使っていいよ、というものです。
CCライセンスは全て表示(Attribution)が適用される
4つの条件について、それぞれ適用/不適用があると考えると、全部で2の4乗で16種類のCCライセンスがあると思うかもしれませんが、ありえないような組み合わせもあるので、実際はCCライセンスの種類は6種類のみです。
ここで注意してもらいたいのが、CCライセンスの全てに表示(Attribution)が適用されるということです。
CCライセンスが付いているという時点で、6種類のどのCCライセンスに関わらず、絶対に出典表示はしないといけない!ということを忘れないようにしましょう。
今回はクリエイティブ・コモンズのおおざっぱな概略だけをお伝えしました。
より詳しく、著作権、クリエイティブ・コモンズについて学びたい方は、是非下記の講座を見てみてください!
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